特急しなのは、名古屋駅から中央西線・篠ノ井線経由で、松本・長野・白馬を結ぶ特急列車です。
主な停車駅は、名古屋駅-千種駅-多治見駅-中津川駅-木曽福島駅-塩尻駅-松本駅-篠ノ井駅-長野駅です。名古屋〜塩尻間はJR東海、塩尻〜長野間・松本〜白馬間はJR東日本のエリアになりますが、特急しなのに使用される車両は、全てJR東海の383系車両が使用されています。
概要
現在運行されているしなの号は、基本的に名古屋〜長野間で運転されていますが、土日休日運転の臨時列車は、名古屋〜松本・白馬間で運転する列車も設定されます。かつては、大阪〜長野のロングラン列車も設定されていましたが、現在では全て名古屋発になりました。
一部列車のグリーン車は、前面展望が見えるパノラマ型車両が連結されています。
途中通過する中央線の木曽路は、山並みを縫って走る山岳路線のため、カーブが多く、そんな曲線でのスピードアップのため、カーブで車体が傾斜する振り子式の車両が使用されています。
特急しなの | |
運行区間 | 名古屋〜長野・松本(臨時列車のみ)・白馬(臨時列車のみ) |
使用車両 | 383系 |
最高速度 | 130km/h |
通過線区 | 中央西線・篠ノ井線・大糸線(臨時列車のみ) |
距離・所要時間・料金
※料金は、大人1名分の通常期料金で記載しています。子ども料金は、大人の約半額です。詳細はJR/高速バス各社のHPにて確認してください。
指定席特急料金は、閑散期では200円引き、繁忙期では200円増しになります。
主な区間 | 距離 (営業キロ) | 所要時間 | 自由席 | 指定席 | グリーン席 |
名古屋〜中津川 | 79.9km | 約50分 | 2,540円 | 3,070円 | 3,840円 |
名古屋〜松本 | 188.1km | 約2時間10分 | 5,610円 | 6,140円 | 8,410円 |
名古屋〜長野 | 250.8km | 約3時間 | 6,930円 | 7,460円 | 11,120円 |
他の交通機関
高速バス 名古屋〜松本・長野線
特急しなのの経路に沿って、名古屋〜長野県方面へは中央自動車道・長野自動車道経由の高速バスが走っています。
名古屋〜松本・長野線は、名鉄バスとアルピコ交通が共同で運行しています。日中に走る昼行便で、4列シートトイレ付(続行便はトイレ無しの場合あり)のバスで運行されています。(詳細は、名鉄バスのページで確認ください)
名古屋の名鉄バスセンターを出発し、桃花台・駒場(中央道昼神温泉)・中央道辰野・長野道岡谷・長野道みどり湖・長野道広丘・野村・長野道神林・松本インター前を経由して、終点松本バスターミナルに到着します。長野行きは松本バスターミナルには寄らず、そのまま長野道安曇野・姨捨等を経由して、長野駅まで至ります。名古屋〜松本間で3時間30分程度で¥2,800〜、名古屋〜長野間で4時間50分程度で¥3,800〜です。所要時間の差が大きいので、時間に余裕があるかたが高速バスを検討してもいいかもしれません。
名古屋〜長野間は、名鉄・アルピコが運行する他に、夜行で昌栄交通も運転しています。
長野県方面へは、この2路線の他に、飯田・伊那行きや、諏訪・茅野行き、冬季を中心に運行される、中部国際空港・名古屋駅西口〜大町温泉郷・白馬各スキー場・白馬コルチナ行きの夜行バスもあります。
バス所要時間 | バス運賃 | しなの所要時間 | しなの自由席 | |
名古屋〜松本 | 3時間30分程度 | ¥2,800〜 | 約2時間10分 | 5,610円 |
名古屋〜長野 | 4時間50分程度 | ¥3,800〜 | 約3時間 | 6,930円 |
歴史
戦後の1953年、当時非電化だった名古屋〜長野間で準急「しなの」が運転開始。のちに気動車(ディーゼル車両)が投入され、急行「しなの」となる。当時はしなの以外にも、「つがいけ」「赤倉」「きそ」「きそこま」「信州」「あずみ」などの急行列車が運転されていました。
1968年の国鉄の大幅なダイヤ改正(通称ヨンサントオ)で新型の気動車投入とともに、特急「しなの」に変更。
1973年には、中央西線電化により、電車に置き換えられてスピードアップが図られる。
JR化後の1996年からは、基本的に全てが現在と同じ383系特急列車に置き換えられ、さらなるスピードアップとサービス向上が図られました。