「いなほ」号は、新潟から羽越本線を日本海沿いに北上し、酒田・秋田駅を結ぶ特急列車です。新潟駅〜秋田駅までは273.0kmの距離を約3時間40分で走っています。
概要
特急いなほは、上越新幹線開業前は上野〜長岡・村上・酒田を経由して秋田・青森を結ぶ長距離特急列車でした。
現在では東京方面から上越新幹線で新潟で乗り換えて、新潟県の下越地方、山形県庄内地方、秋田県沿岸地方へのアクセスに利用されています。
使用される車両は、もともと常磐線の「フレッシュひたち」号で使用されていた653系をリニューアルして使用されていて、リニューアル時にカラーリングも変更されました。
特急いなほ | |
運行区間 | 新潟〜酒田・秋田 |
使用車両 | 653系1000番台 |
最高速度 | 120km/h |
通過線区 | 白新線・羽越本線 |
距離・所要時間・料金
※料金は、大人1名分の通常期料金で記載しています。子ども料金は、大人の約半額です。詳細はJR/高速バス各社のHPにて確認してください。
指定席特急料金は、閑散期では200円引き、繁忙期では200円増しになります。
自由席は連結されず、全席指定です。
主な区間 | 距離 (営業キロ) | 所要時間 | 自由席 | 指定席 | グリーン席 |
新潟〜村上 | 60.7km | 約50分 | 2,116円 | 2,646円 | 3,166円 |
新潟〜鶴岡 | 140.7km | 約1時間50分 | 4,000円 | 4,530円 | 6,100円 |
新潟〜酒田 | 168.2km | 約2時間10分 | 4,840円 | 5,370円 | 6,940円 |
新潟〜秋田 | 273.0km | 約3時間40分 | 6,820円 | 7,350円 | 9,970円 |
お得な切符
えきねっと割引
えきねっとの会員限定されますが、列車・席数・区間が限定された、インターネット予約限定の切符です。
乗車日当日午前1:40まで予約できる「えきねっとトクだ値」では10%割引されますが、乗車日13日前の午前1:40まで予約で予約期間は短いものの、通常の「えきねっとトクだ値」より、さらに割引がの高く30%割引になる「お先にトクだ値」もあります。
下記の料金は、通常期の料金です。繁忙期・閑散期では料金が異なります
割引切符名 | 割引率 | 発売期間 | 新潟〜鶴岡 | 新潟〜酒田 |
えきねっとトクだ値(乗車券付き) | 10%引き | 乗車日当日の午前1:40まで | 4,070円 | 4,830円 |
お先にトクだ値(乗車券付き) | 30%引き | 乗車日13日前の午前1:40まで | 3,160円 | 3,750円 |
通常指定席 | – | 発車時間まで | 4,530円 | 5,370円 |
他の交通手段
特急いなほが走る羽越本線と並行して、新潟から日本海ぞいに秋田方面に日本海沿岸東北自動車道が一部開通しています。ただし、一部が未開通であることや、冬に吹雪となって交通に支障が出ることもあるせいか、現在新潟〜酒田方面へは高速バスは走っていません。
2026年には、日本海沿岸東北自動車道が全通予定なので、開通後はもしかすると高速バスが設定されることがあるかもしれません。
歴史
1969年に、上野駅〜秋田駅を上越線・信越本線・羽越本線経由で結ぶ特急列車としてスタート。当時はまだ非電化区間があるため、ディーゼル特急車両を使用していました。
1972年、羽越本線電化に合わせ、特急電車に置き換え。また上野〜青森へ至る列車も設定されました。
1982年上越新幹線(大宮〜新潟)開業時には、運転区間を新潟〜秋田・青森に変更。
現在では運転区間を短縮、2014年から653系車両に置き換えられ、運転しています。
沿線のおすすめ宿泊施設
瀬波温泉
瀬波温泉は、明治37年に石油試掘中に沸き出した温泉で、羽越本線村上駅からタクシーで10分ほどの日本海沿いにあります。