さざなみ号は、東京駅から京葉線・内房線経由で君津駅の81.3kmを結ぶ、平日運行の通勤客向け特急列車です。新宿さざなみ号は、新宿駅から館山駅までの136.1kmを結ぶ、主に繁忙期に運転される特急列車です。
概要
さざなみ号は、通勤客向けに、朝6−8時頃に君津を発車し、内房線の木更津・姉ヶ崎・五井・蘇我を経て、京葉線を通って東京駅に向かう特急列車です。東京発の列車は、同様に夕方以降に設定されています。
一方の新宿さざなみ号は、土休日の朝新宿駅を発車し、総武線・内房線を経由し、秋葉原・錦糸町・船橋・津田沼・千葉、そして君津から先の浜金谷・保田・岩井・富浦を経て館山までを走っています。
元々のさざなみ号は、東京発列車も内房線の観光客向け時間帯にも走っていましたが、アクアラインの開通により、高速バスが安くて早いため、観光客向け時間帯の運転はなくなってしまいました。休日はアクアラインが渋滞になることが多く、鉄道の定時制のメリットもあり、高速バスとの競合が少ない、新宿さざなみ号が残っているようです。
特急さざなみ・新宿さざなみ | |
運行区間 | 東京〜君津 新宿〜館山 |
使用車両 | 257系・255系 |
最高速度 | 130km/h |
通過線区 | 京葉線・内房線・総武線 |
距離・所要時間・料金
※料金は、大人1名分の通常期料金で記載しています。子ども料金は、大人の約半額です。詳細はJR/高速バス各社のHPにて確認してください。
指定席特急料金は、閑散期では200円引き、繁忙期では200円増しになります。
主な区間 | 距離 (営業キロ) | 所要時間 | 自由席 | 指定席 |
東京〜蘇我 | 43.0km | 約30分 | 1,290円 | 1,820円 |
東京〜木更津 | 74.3km | 約1時間 | 2,290円 | 2,820円 |
東京〜君津 | 81.3km | 約1時間10分 | 2,470円 | 3,000円 |
新宿〜館山 | 136.1km | 約2時間10分 | 3,670円 | 4,200円 |
歴史
1972年に、新宿・東京〜館山・千倉間で運転を開始。途中で、通勤向け列車に「おはようさざなみ・ホームタウンさざなみ」255系が登場した際は、「ビューさざなみ」の名称が統一しましたが、のちに全て「さざなみ」号に集約されました。2015年のダイヤ改正から、今の運転形態と同じく、平日は東京〜君津間の通勤主体のダイヤになりました。
その他の交通機関との比較
東京八重洲南口・バスタ新宿~館山駅・安房白浜(房総なのはな号)
JRバス関東が、東京八重洲南口とバスタ新宿から、アクアライン経由で内房の館山方面に走っています。
特に東京駅発の便は、1時間に1本程度あり、基本的には館山行きですが、一部の便は館山駅から先、千倉駅・安房白浜へ、もしくはファミリーオ館山・休暇村方面へ直通で走っています。
バスタ新宿〜館山駅は1時間50分程度で2,550円(通常期)〜、東京八重洲南口〜館山駅は2時間程度2,550円(通常期)〜です。
土日はアクアラインで渋滞が発生することが多いですが、平常時であれば、料金・所要時間ともに高速バスの方が安く早いため、特急さざなみが徐々に撤退してきた理由も頷けます。
バス所要時間 | バス運賃 | さざなみ所要時間 | さざなみ自由席 | |
東京八重洲南口〜館山駅 | 2時間 | 2,550円 | – | – |
バスタ新宿〜館山駅 | 1時間50分 | 2,550円 | 2時間10分 | 3,670円 |